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特許請求の範囲とは

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特許出願に必要な書類はいろいろありますが、特許の本体ともいうべき書類が「特許請求の範囲」です。


特許請求の範囲とは

特許請求の範囲は、特許の権利範囲そのものであり、特許の世界では最も重視されるものです。「クレーム(claim)」とも呼ばれます。「クレーム」には「文句をたれる」という意味がありますが、特許の世界ではそのようには使いません。

特許請求の範囲には、「何をどこまで特許する」のかが、細かく記されています。その分量は出願案件によって異なり、数行のものから何十ページにも及ぶものまで様々です。難しい案件ではクレームを書くのに一週間以上かかることもあります。

特許請求の範囲は、はっきり言って普通の日本語では書かれていません。何十個も修飾語が続いたり、やたらくどい言い回しが延々と続いたりします。これは、なるべく広く、しかも、なるべく拒絶を受けないように権利範囲を取るために考え抜かれているためです。最初は訳が分からなくても、特許について理解が進むにつれ、実に合理的に出来た文章形態なのだと分かってきます。

弁理士は、クライアントにとって最良の特許請求の範囲を書くことを要求されます。特許請求の範囲を書くことは大変難しく、満足に書けるようになるには、通常は経験者に習って何年もの修行を積む必要があります。ベテランの人の中には、クライアントの話を聞いただけで特許請求の範囲が思い浮かぶという人もいます。弁理士の仕事を一生の仕事にするということは、特許請求の範囲と一生付き合っていくということです。


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